コーヒーのランク
コーヒーにランクがあることをご存じですか?私はついこの間まで知りませんでした。調べてみたら以下のようなことでした。
1.コーヒーのランクとは何か
コーヒーの「ランク」は、主に生豆(焙煎前の豆)の品質を評価・分類する基準のことを指します。味の好みや焙煎度とは別に、国際的・産地別のルールに基づいて、欠点豆の数や豆の大きさ、標高、香味評価などから総合的に判断されます。ただし注意したいのは、ランクが高い=必ず自分にとって美味しいとは限らないということです。ランクはあくまで「品質管理上の指標」であり、最終的な味は焙煎や抽出、個人の嗜好に大きく左右されると思います。日本酒でも、純米酒、純米吟醸酒、純米大吟醸酒、吟醸酒、大吟醸酒、本醸造酒等ありますが、どのお酒が好きかは個人の嗜好によりますよね。
2.コーヒー豆の基本的な品種と前提
まず前提として、流通するコーヒー豆の多くは以下の2種類があります。
(1)アラビカ種
香りが豊かで酸味と甘みのバランスが良い。スペシャルティコーヒーの主流。
(2)ロブスタ種(カネフォラ種)
苦味が強く、カフェインが多い。インスタントや缶コーヒーに多用。
一般的にランク評価の対象として重視されるのはアラビカ種になります。
3.国際的に使われる代表的なランク分類
国際的に使われる代表的なランクは以下3つになります。
(1)スペシャルティコーヒー
一番ランクの高いコーヒーです。また、現在、最も注目されているコーヒーです。
SCA(スペシャルティコーヒー協会)の基準で、**カッピングスコア80点以上(100点満点)**を獲得した豆のみが該当し、以下の特徴があります。
・香り・甘み・酸味・後味が明確
・欠点豆が極めて少ない
・生産履歴(トレーサビリティ)が明確
日本の専門店や高品質カフェで提供される豆の多くがここに該当します。
(2)プレミアムコーヒー
スペシャルティには届かないものの、高品質で安定した味わいを持つ豆です。欠点豆は少なく、産地特性も感じられますが、香味の突出度では一段階下がります。
(3)コモディティコーヒー(または、コマーシャルコーヒー)
大量流通向けの一般的なコーヒー豆です。スーパーや業務用、缶コーヒー、インスタント原料として使われます。以下の特徴があると思います。
・価格が安定
・味の個性は控えめ
・ブレンド向き
4.産地別の代表的なランク表記
コーヒーは国ごとに独自の格付け制度を持っています。
(1)ブラジル
・No.2 / No.3:欠点豆の数で評価
・Santos:主要輸出港名(品質ではなく産地表記)
(2)コロンビア
・Excelso:標準グレード
・Supremo:大粒で高品質
(3)エチオピア
・G1〜G5(グレード)
・G1が最高品質(スペシャルティ向け)
(4)ケニア
・AA / AB / PB
・AAが最大粒で高評価
これらは豆の大きさや欠点数を示すもので、必ずしも味を保証するものではありません。
5.評価基準の中身
コーヒーのランクは主に以下の要素で決まります。
・欠点豆の数(虫食い、発酵不良、割れなど)
・豆の大きさ(スクリーンサイズ)
・栽培標高(高地ほど香味が複雑)
・水分値
・カッピング評価(香り・味・後味)
特にスペシャルティでは、人の舌による官能評価が最重要視されます。
6.ランクと価格の関係
一般的にランクが上がるほど価格は高くなりますが、高ランクでも焙煎が合わないと美味しくない中位ランクでも焙煎次第で驚くほど美味しい
というケースも多く、焙煎士の技術が味を左右する点は、ビールの醸造家と似ていると思います。
7.まとめ
コーヒーのランクとは、以下のようにまとめることができると思います。
・生豆の品質を評価するための基準
・味の絶対評価ではない
・スペシャルティコーヒーが最上位
・国ごとに格付け方法が異なる
という特徴を持っています。
ビールにスタイルや評価基準があるように、コーヒーにも奥深い世界があります。ランクを知ることで、**自分好みのコーヒーを選ぶ“物差し”**が一つ増えると思います。
